2020年8月現在、戸板女子短期大学 食物栄養科 助手補として、1年生2年生の授業を担当し、授業サポートをする、川瀬仁美さん。
バスケットボール部や学生会、アルバイトの掛け持ちで忙しかった戸板女子短期大学の学生生活や管理栄養士への思い、学ぶことの大切さ、彼女の胸の内を語ってくれました。
どの助手さんよりも学生の顔と名前を把握している自信があります。
私は、戸板女子短期大学 食物栄養科の助手補として、1年生で学ぶ「調理学実習1・2」と、2年生で学ぶ「栄養指導実習1」「応用調理B」「学外実習」を主に担当しています。「調理学実習」では、お米の研ぎ方や出汁の取り方、包丁の握り方、食材の切り方など、基礎からしっかりと学んでいきます。技術はもちろん調理の幅や知識も広がります。現在、お惣菜やお弁当など、出来上がったものを簡単に購入できる時代ですが、本来の調理法や使われている食材を知っていることも栄養士にとって、とても大切なことです。
2年生で受ける「栄養指導実習1」の授業では、現場での栄養士の経験を活かし、年齢ごとに栄養指導の方法や相手への伝え方、どのような媒体が合っているのかなど、学生が自ら考えていけるようにサポートしています。年齢や病気の有無によっても指導方法は様々なので、学生に分かりやすく伝えるため、自分自身も勉強を欠かせません。
授業のサポートで気を付けていることは「常に先のことを考え、行動すること」 先生が授業をスムーズに遂行できるように、また学生の疑問や不安を取り除けるように、目の前のことだけではなく、様々なことに対応できるように事前準備等行っています。授業中も困っている学生にいち早く気が付き、サポートできるように心掛けています。こんなこと聞いてもいいのかな?の疑問でも質問しやすいように、普段から学生とコミュニケーションを取るようにし、どんな些細なことでも相談しやすい存在でいたいと思っています。1年生の頃に3クラス授業を担当していることもあり、どの助手・助手補さんよりも学生の顔と名前を把握している自信があります!
戸板での学生生活は、1番忙しく勉強し、充実した2年間でした。
高校生の頃、「子どもたちに関わること」と「食に関すること」のどちらにも興味があり、保育士と栄養士という進路で迷っていました。当時、担任であった家庭科の先生から「どちらも挑戦したいなら、保育園の栄養士」という進路があるということを教えて頂き、「小さい子たちに向けて食事を作る」、「食育活動で子どもたちと関わることが出来る」という保育園の栄養士に魅力を感じ、戸板女子短期大学から自分の夢を目指そうと決め、入学しました。
戸板女子短期大学で過ごした2年間は、学生生活の中でも1番忙しく、1番勉強し、1番充実した2年間でした。 学生時代は、バスケットボール部と学生会に所属し、更にアルバイトを掛け持ちしていました。忙しい中でも時間を上手く活用し、自分でやると決めたからには全力で楽しもう!と決め、色々なことに挑戦していました。特に部活動は、他学科の学生や先輩方、OGの方との交流があり、私の学生生活をより充実するものに変えてくれました。試合には、先生方も応援に来て下さり、授業以外でも先生方の優しさを感じ、嬉しかったのを覚えています。先生方はもちろんですが、助手の先生方にも授業や就職活動でアドバイスをいただいたり、様々な現場で経験を積んだ栄養士の先輩としてもたくさん相談に乗っていただきました。大学にしては珍しい、クラス単位での授業も私には魅力的で先生方の手厚いサポートを感じる2年間でした。
就職後に戸板女子短期大学に助手として戻ってきたきっかけは、学生時代、そして卒業してからもお世話になっていた先生から、「助手として学生の授業サポートに興味はないか?」というお話をいただいたことです。自分が学生時代に経験したことや、保育園の栄養士として現場での経験も踏まえ、今の学生に何が伝えられるのか、自分が受けたように手厚いサポートをしていきたいと思い、母校での就職を決意しました。現在の戸板女子短期大学は、私が学生時代にも感じていたように、学生の「挑戦したい!」という気持ちを全力で応援してくださる教職員の方がたくさんいると感じます。TOITAFesや産学連携プロジェクト、地域ボランティア、TOITAアンバサダーなど、学生が中心になってイベント企画や運営を行い、積極的に参加した分、自分の自信につながり、成長のできる短大だと思います。
保育園で言われた「栄養士はあなたにとって天職」
高校の恩師に「教える立場での仕事が向いていると思う」と言われたことがあります。保育園の栄養士として就職し、園児や保護者の方と関わる中で、保護者の困っていることや悩んでいることに耳を傾けアドバイスをしたり、園児に食について伝えるということにやりがいを感じ、誰かのために自分の知っていること、出来ることを伝えていき、力になりたいという気持ちになりました。「子どもたちと食を通して関わりたい」と思っていた私は、子どもたちの食事の様子を見に行ったり、クッキングや食育活動をすることがとても楽しみでした。「今日は全部完食したよ!」「お箸の練習、お家でもしてるの!」と色々なことを伝えに来てくれる子どもたちや「先生からもらったレシピを家でも作ってみたら、いつもは食べない野菜を食べてくれました」という保護者の方からの声にいつも元気をもらっていました。
栄養士はあなたにとって転職だねという恩師の言葉で、さらに自信を持てるようになりました。
現場で保育園の栄養士として働く中で「離乳食」「幼児食」「アレルギー」について、もっと勉強したいと思い、「離乳食インストラクター協会」が開催している講座に参加しました。現場で働く栄養士はもちろん、保育士、お子さんのいる方など、様々な方が参加しており、講座の内容はもちろんですが、参加者の方から聞く話もとても勉強になり、現場に出てからもまだまだ学ぶことがたくさんあると実感しました。現状で満足していた自分に恥ずかしさを覚えました。今の助手としての仕事もそうですが、与えられた仕事をただ単純にこなすだけでは自分の成長にはつながりません。自ら学ぶ姿勢や行動する力、色々な方とコミュニケーションを取ることで更に知識や技術を深めていけると感じています。自分ひとりの力では出来ないことでも、同僚や先輩の力を借りて出来ることもたくさんあり、人との出会いや繋がりも大切だと実感しています。
メリハリをつけて、やるときはやる!楽しむときは全力で楽しむ!
現在は、次のステップに向けて、管理栄養士の資格の取得に向けて勉強をしています。戸板女子短期大学で開催されている管理栄養士対策講座や外部の勉強会に参加し、勉強時間を確保するようにしています。
学校で行っている対策講座に参加した際には、吉川教授から過去問を解くポイントや解説を聞くと、分かりやすく、また記憶にも残りやすく、「本番も先生に問題を読んでもらいたい…!」と思うほどです(笑)卒業してからも手厚いサポートをしてくださる先生方に感謝の言葉しかありません。
管理栄養士の取得は、自分自身の自信にもつながると思うので、確実に取得を目指したいと思っています。
「やるべき時はしっかりやる!その分、楽しむときも全力で楽しむ!」と決め、プライベートでは、夏は沖縄旅行、冬はスノーボードを楽しんでいます。去年の夏、初めて「ウェイクボード」に挑戦しました。スノーボードの海版?と思い挑戦しましたが、思っていた以上に難しく不完全燃焼で終わってしまいました。今年は、このような状況で中々難しいですが、夏はウェイクボード!冬はスノーボード!を楽しめるように、またプライベートが充実するように色々なことに挑戦したいと思っています。
新型コロナウイルスの終息の見通しがつかず、学生の皆さんも毎日不安な日々を過ごしているかと思います。生活様式もガラッと変わり、友達と会うことや出かけることも自由に出来ず、不安やストレスもあると思います。様々なことに対応していかなければいけない日常になり、授業も含め、自己管理が大切になっていると思います。ただ、がむしゃらに頑張るだけではどんなことも長続きはしません。自分にご褒美の時間を作ることが出来るように、どんなことでもいいので楽しみを見つけてほしいと思います。私自身もそうですが、大変なことや辛いことがあっても楽しみがあれば、「あと少し、楽しみのために頑張ろう!」という気持ちになり、自然とメリハリがつくのではないかと思います。
1日も早く、戸板女子短期大学で皆さんと一緒に授業が出来ることを楽しみにしています。
本件に関するお問い合わせ先
戸板女子短期大学 学生部 澁谷まで
TEL 03-3451-8383