弁当イノベーション!日本一チャレンジ~プロジェクト演習 決勝戦~

中村和由さん

概要

戸板女子短期大学では、実践的な学びを重視し、学生が主体的に取り組むプロジェクト型演習を導入しています。今年から始まった「日本一チャレンジプロジェクト」はその一環であり、学生が企業と連携し、実際の商品開発に取り組むことで、リアルなビジネス経験を積むことを目的としています。

今回のプロジェクトパートナーは、千葉県を拠点にスーパーマーケット事業を展開する株式会社ランドロームジャパン 様です。地域密着型の企業として、地元の農産物を活用した商品開発にも積極的に取り組んでいます。

決勝戦までのあらすじ

このプロジェクトは、学生と講師が一体となって問題解決に取り組む新しい体験実践型演習です。従来の教えるスタイルとは異なり、学生が主体的に選択し学ぶことを重視しています。

プロジェクトの第一ステップは、講師がお題を与え、それを学生が考え抜き、面談時に発表して選抜メンバーを決めることでした。

弁当プロジェクトでは、選抜された12名の学生が株式会社ランドロームジャパン様と連携し、「丼物」と「デザート」を開発しました。

優秀商品は店舗で販売され、一般社団法人 全国スーパーマーケット協会 主催の「デリカテッセン・トレードショー」内の「お弁当・お惣菜大賞2025」にエントリーされることを目指しています。

プロジェクトの始動

4月16日(火曜日)12:15
プロジェクトは正式にキックオフしました。

参加企業には、株式会社ランドロームジャパン 様、ブルーチップ株式会社 様が加わり、お弁当・お惣菜大賞については一般社団法人 全国スーパーマーケット協会 様 よりご説明をいただきました。

この場で「丼物」と「デザート」のお題が発表され、学生たちは、第一回商品企画の準備に取り掛かりました。学生たちは通常の授業時間だけでなく、何度もチームで集まり、商品企画書をブラッシュアップしていきました。

選抜された商品企画書

学生たちは何度も書き直し、以下の商品企画書を完成させました

★Aチーム
パインライスロコモコ丼 – 千葉県名産ピーナッツ豚しゃぶうどん – 贅沢な真面目カップケーキ

★Bチーム
巻かないキンパ丼 – 懐かしのレトロパフェ

★Cチーム
タイ風チキンライス – もちコロドーナツ

上記の商品以外にも優れた企画がありましたが、チームでの話し合いの結果、これらの商品が選ばれました。

決勝戦!

7月23日 決勝戦では、関係各社の代表が各2票を持ち、多数決で商品の優劣を決定しました。学生たちは決勝戦までに3回の試作を行い、味だけでなく見栄えも考慮しながら試行錯誤を繰り返しました。

プレゼンテーションの後、審査員は試食を行い、どの商品も完成度が高いと評価されました。

結果として、巻かないキンパ丼と懐かしのレトロパフェが商品化されることとなりました。巻かないキンパ丼は、製造オペレーションや味が優れており、ご飯部分だけでもおにぎりとして販売可能という評価を受けました。懐かしのレトロパフェはコストパフォーマンスが高く、現行の商品を原料にしてさらに磨きをかけた点が評価されました。

さらなるサプライズ

表彰後、石井専務取締役から「全ての丼物を商品化する」という、サプライズが発表されました。これは異例中の異例で、全ての商品が販売レベルに達しているとのことです。これにより、丼物は全て「お弁当・お惣菜大賞2025」にエントリーされることが決定しました。

学生たちは9月15日(日)に 株式会社ランドロームジャパン 様の店舗で販売応援を行う予定です。

 

戸板女子短期大学は、実践的な教育を通じて学生の成長を支援し、地域社会や企業との連携を深めています。

今回のプロジェクトを通じて、学生たちは実際のビジネス現場での経験を積み、将来のキャリアに役立つ貴重な学びを得ることができました。

株式会社ランドロームジャパン 様、ブルーチップ株式会社 様には、多大なるご協力をいただきましたことを心より感謝申し上げます。

 

お弁当プロジェクト 調理の様子

この記事に関するお問い合わせや取材依頼は

戸板女子短期大学 入試・広報部まで
TEL 03-3451-8383

中村和由さん

食物栄養科
プロジェクト講師

コンビニチェーン本部で、コンビニの米飯・サンドイッチの商品開発を担当。有名店やテレビ局とのコラボレーション商品企画や野菜果物などを販売する先駆けの新事業のブランドマネジャーを担当。 現在は農商工連携コーディネーターやコンサルタントとしても活動し、海外の商品の日本向けブランディングや量販店や中食の商品開発も手掛ける。