卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。
そしてご家族、保証人の皆さま、お嬢様のご卒業を心よりお祝い申し上げます。
ここにいる全ての、そして皆さんに関わった多くの方々が皆さんに願うことは、これからの人生が、輝かしく幸福なものであって欲しいということです。
しかし当然、これからの長い人生、山あり谷ありです。
困難なこと、思いもよらなかった悩ましい事柄も色々と訪れるでしょう。
そのときには一時マイナス感情に陥ったとしても、いつまでも引きずられすぎず、自分自身をコントロールできる人であって欲しいと思います。
みなさんが1年生の時にキャリアデザインの授業をやりましたね。そのなかで、セルフ・コーチングということを少しお話ししました。
人は、他人と話すより自分自身と対話する時間が長いので、
自分自身に投げかける言葉を大切にしてくださいということとともに
自分のネガティブな感情がからまわりしているようなときは、
自分自身を切り替えられる「問い」を自分で投げかけられるようになって欲しいという話もそのときにしました。覚えているでしょうか。
世の中には戦争、災害、犯罪など、悲しい事実が後を絶ちませんし、snsではネガティブな言葉も氾濫しています。
皆さんの周囲で理不尽なマイナス感情を投げつけてくる人も出てくるでしょうし、自分自身に厳しいみなさんは、自分で自分にダメ出しをし続けてしまうということも起こりかねません。
そのようなときは、自分自身のネガティブの暗闇から抜け出すセルフトークをするということを是非思い出してください。
この戸板女子短期大学の創立者である戸板関子先生は大変なポジティブシンキングの方でありました。困難の解決を面白いと思い、乗り越えていく方でしたという話も学長講演でさせていただきましたね。本学はその創立者の精神を受け継ぎ、みなさんにも、ポジティブにいろいろなことに取り組んで欲しい、そして唯一無二の自分自身の良さをもっと発見してほしいということで、さまざまなことにチャレンジしていただきました。
そのなかで2年間過ごしてきたみなさんは、
ポジティブさと強さを纏っているはずです。
ネガティブの渦に巻き込まれず、他者に、世の中に、そして自分にポジティブメッセージを伝えていける、ネガティブをポジティブに変換できる、ポジティブメッセンジャーでいて下さい。
本日はまず、ポジティブメッセンジャーとして、
ここまでみなさんを支えてくださったご家族、いつも寄り添ってくれた友人など、さまざまな方に感謝の気持ちを伝えてください。
感謝は想像力であり、教養です。
感謝を直接伝えられる人だけでなく、陰でこれまで皆さんを支えてくださった方の感謝、こうして晴れた良き日に、無事に学位授与式を行えることへの感謝なども心に抱ける人でいてください。
そしてここまで色々なことを乗り越えてきた自分自身への「ありがとう」も忘れないでください。
私からも皆さまに感謝を申し上げたいと思います。
本日、ご多忙な中御臨席くださったご来賓の皆様、本学の教育にご理解とご協力をくださいましたご家族、保証人の皆さま、誠にありがとうございました。
そして卒業生の皆さん、笑顔や精一杯頑張っている姿をたくさん見せてくれてありがとうございました。
みなさんのそうした姿は、我々教職員にとって最大のエネルギー源でした。心から感謝いたします。
では明日から新たなスタートです。
ポジティブメッセンジャーというワードを心の片隅にしっかり持って、社会のさまざまなところで元気にご活躍されることを教職員一同、心から願い応援しています。
本日はまことにおめでとうございます。
戸板女子短期大学 学長
白川はるひ