本は1人で読むものだけれど、本を読むことを通じて感じたこと、考えたことを誰かと分かち合うことが出来たら。そんな思いを込めて、戸板女子短期大学図書館 では 図書館をよく利用する学生の中から、服飾芸術科、食物栄養科、国際コミュニケーション学科を代表して各学科1名ずつ集まって、本好き女子の本を語る座談会を開催しました。
参加者は、好きなジャンル、作家、おすすめの本などなど、たくさん語ってくれました。
参加者(左から)
食物栄養科 涌井美咲さん
服飾芸術科 梶原理世さん
国際コミュニケーション学科 大里きのかさん
聞き手
戸板女子短期大学図書館 鈴木・海老澤
海老澤
まず最初に、皆さんが本が好きな理由を教えてくださいー
梶原さん
私は、本にしか書かれていない真実がたくさん存在するから、今でも本を読むことを止められません。
本には、ネットの情報や電子書籍では味わえない、その時だけの独特の言い回しや文自体に意味合いを持っていると感じるからです。
涌井さん
なんだか分かる気がします。その時々の流行っている言葉や風景が浮かんできますよね。
私は、本読むことで自分だけの特別な時間が過ごせるからです。
例えば、小説だったら、好きな登場人物になった気分で読んだり、エッセイだったら授業受けてる気持ちで読むかな。
本を持って、その時々の過ごす時間や空間が好きです。
大里さん
本は、自分が知らないことを教えてくれるから読みますね。
どんなジャンルの本でも、知識は無数に散らばっていて、それが自分の人生で起こったことの理由を教えてくれる時があり、
「あー!そう言うことね!!!!!」となる瞬間があります。
まさにパズルがハマったみたいな衝撃が楽しくて、読むのをやめられません。
本を読むことで、人生の復習と予習を同時にできているような気がしています。
梶原さん
大里さん、深いね(笑)
鈴木
皆さんの好きなジャンルや作家はありますか?
梶原さん
私は、ファッション関連の歴史書、伝記、エッセイが好きです。
特に戸板女子短期大学の図書館は、ファッション関連の蔵書が多いので、ファッションについての情報や歴史を知ることができて、とても勉強になります。
大里さん
図書館の階段にある本はほとんど服飾関連の本だよね。
梶原さん
他では読むことができない、価格の高い本も多くて、卒業までに服飾関連の本を全部読むのが目標です。
涌井さん
ハリーポッターみたいなオシャレな空間だよね!
私も高校生の時にオープンキャンパスで戸板にきて、すごく素敵な図書館だと思った!
梶原さん
好きな作家は石田衣良さんです。
情景の表現法や、言葉の流れがとても綺麗だと思います。
内容も、ほとんどハッピーエンドで読んでいて清々しくなります。
鈴木
涌井さんの好きなジャンルや作家は誰ですか?
涌井さん
私の好きなジャンルはエッセイです。
作家は尾崎世界観さん。
エッセイはその人の価値観とか生き様がストレートに書かれてて会話をしてるみたいで好きなんです。
本当に話してるわけじゃないけど、その人と会話した気分になってその人のことがちょっとわかった気になるところ。そこが好きかな。人に寄り添う気持ちって大切だから。
梶原さん
私もエッセイが好きだから、何となくわかります。
人によってそのエッセイに対する感じ方が違うってこともありますよね。
涌井さん
尾崎世界観さんは、クリープハイプっていう変なバンドのギターアンドボーカルも務めてる人で、
本を書いたり、たまにメディア出演もしてる変な人。
尾崎さんが表現する世界に惹かれています。
ひねくれてるけど素直だったりするところが特に好きかな。凄く人間味がある。
あ、最近尾崎好きが爆発中♡(笑)
皆 (笑)
涌井さん
それから、ぜひ 神藤多喜子さん著『大切なのに誰も教えてくれなかった女子の心と体のトリセツ』を紹介したいです。
この本は女の子に生まれたことを楽しむことの教科書だと思いました。
身体のことと心のことに対しての悩みを解決してくれる内容です。
人に流されず、自分の意思を持ち女性としての在り方を学べる本でもあります。
戸板生にもぜひ読んでもらいたい1冊で、二人にも読んで欲しい!
大里さん
絶対読んでみるね!
鈴木さん
大里さんは?
大里さん
私の好きなジャンルはフィクション、SF、ミステリーです。
どちらかというと、シリーズものを読むので、特定の好きな作家はいないけど、
よく読んでいたのは東野圭吾さんの作品です。
表現に癖がないため読みやすく、登場人物たちに程よい人間味があるのが良いと思います。
涌井さん
東野圭吾さんは鉄板だよね。
海老澤
貴方にとって本とは、結構深いテーマだと思いますが教えてくださいー
梶原さん
命綱だと思っています。本を読まないと死ぬと思う(笑)
そのくらい私にとって大事なもので、大切な時間です。
涌井さん
私にとって本は、絶対に裏切らない恋人。そして、共に変化する人。
私は多分、本にいつだって恋してる状態です。
いい意味で本が私を裏切ることはあるけど(笑)
自分の解釈を本は否定することないし、
年齢とか季節とかで解釈も若干変わってくるから、そういった意味で、本は変化する人だと思います。
梶原さん
涌井さんも深いね(笑)
大里さん
このインタビューだけでもエッセイになりそう(笑)
鈴木
大里さんはどう?本についてどう感じている?
大里さん
うーん、思い浮かばないですね….
これが回答として一番面白くないのはわかっているけど、思いつかない。
いや、思いついたんだけれど、それを表せる一言が思いつかないのが正直なところです。
私が、本から得たものはたくさんあるし、本がないと人生がつまらない。
かと言って生きていけないわけでも、四六時中読んでるわけでもないので
『本とは自分の人生だ』とも言い切れないんですよね。
『本は人生のスパイスだ』なんてのも考えたけれど、自分が言うと格好つけすぎな気がする。
鈴木
哲学者に近い(笑)でも分かる気がする。
大里さん
いろいろ突き詰めて考えた結果、『本は物である』
梶原さん
確かに本は本だよね!
大里さん
いつか『自分にとって本とは』
鈴木
最後に、この座談会の感想を一言ずつお願いします。
梶原さん
本を読む習慣があることって、やっぱり素敵だなと実感しました。
三人で話すことで、自分が今まで読んだことのないジャンルや作者さんのことを知り、本の世界の深さを改めて学びました。
また2年生である2人とお友達になることができて本当に嬉しかったです。
2人とも大好きで、図書館の先生方にもこのような機会を用意して下さり、本当に感謝しています。
第二回も楽しみです!!
涌井さん
この座談会を通して普段は触れないジャンルにも触れることが出来て良かったです。
あと二人がどんなことを考えているのか、どんな性格なのかも分かりました。
もっと仲良くなれそうです(笑)
大里さん
私は、自分の感想に対して二人から直に反応を受け取ることが出来て新鮮でした。
本は書き手の趣味趣向が詰まっています。同じように、読み手の選んだ本やそれに対する感想もその人の姿を表すものなので、他の人と本について話すことが出来てとても楽しかったです。
今後は、皆で同じ本を読んで、一緒に参加した人たちがどんな気持ちになるのか語ることもやってみたいと思いました。
涌井さん・梶原さん
それぜったいやろう!
好きなジャンルや作家は違っても「本が好き」という共通点がある3名、
話が弾み、まだまだ話し足りないという雰囲気の中、終了の時間を迎えました。
図書館では、第2回本好き女子会も計画中です。
本好きさんは是非参加してください!
戸板女子短期大学 図書館