【食物栄養科】食育ゼミナール(井部ゼミ)の活動紹介 ~2018年度の取り組み~

井部 奈生子 准教授

食育ゼミナール(井部ゼミ)は学生同士の学び合いを通して、専門知識だけでなく、自ら課題を発見する力やコミュニケーション能力を養うことを授業目標としています。

 

▼ ゼミでは、仲間との気づきを共有することを大切にしています。

 

 

本年度の最初の取り組みとして、港区主催の「ふれあい祭りだ、芝地区!」に参加しました。

 

▼ 一緒に参加した西山ゼミと協力して頑張りました

 

 

▼ 販売したおから入りハニーブラウニー作りの様子

 

活動の成果は、10/26(金) 27(土)に開催される学祭「TOITA Fes2018」で発表します。

 

「ふれあい祭りだ、芝地区!」に参加した学生の感想として「地域の方と触れ合う機会は貴重な経験となった」「積極的に行動ができた」「達成感があった」などがあがりました。次年度に向けての改善点も沢山の意見を出し合い、まとめることができました。
「ふれあい祭りだ、芝地区!」の売り上げは港区へ寄付し、ゼミ活動では社会貢献もしています。

 

ゼミでは幼児期、学童期の子どもの食と栄養をテーマの一つとしています。

 

幼児期、学童期の子どもの特徴をつかみ、各成長段階に合わせた「食育」をアクティブラーニング型授業で進めていきます。
現在、子どもに喜んでもらえるワークショップを、港区芝地区総合支所と慶應義塾大学による地域交流拠点「ご近所ラボ新橋」「芝の家」のスタッフの方と一緒に検討中です。

 

▼ 地域をつなぐ!交流の場づくりプロジェクト 事務局の方と芝の家にて

 

▼ ご近所ラボ新橋のスタッフと合同で行った昨年度のワークショップの様子

 

現代の家庭における食生活はさまざまな課題を抱えていると指摘されています。

 

例えば「コ食」が挙げられます。

 

ライフスタイルの変化から、一人で食事をする「孤食」、子どものみで食事をする「子食」、同じものを繰り返し食べる「固食」の習慣を持つ者が増加しています。さらに味の濃い食事を摂りがちである「濃食」、痩身志向の高まりによる「小食」は健康状況に悪影響をもたらしますし、小麦粉由来の主食が中心で米飯を食べない「粉食」は、日本の食文化喪失にもつながります。

 

食生活の課題は親子で問題点を共有しながら克服する努力が必要であり、保護者への啓発が重要です。そこで、家族や地域の人、仲間と食事をする「共食」の重要性が注目されています。

 

ゼミでの取り組みはひとつの「共食」のきっかけとしかなりませんが、地域の子どもやその保護者の食への興味や関心が少しでも高まることを期待しています。
本年度の活動も、多くの方の参加をお待ちしております。

 

 

 

食物栄養科  井部 奈生子

井部 奈生子 准教授

食物栄養科

「食」に携わる者として、食を提供するだけでなく、食の心をも提供したいと思っています。理論のうえに立って、具体的にどのようなものを、どのくらい、どのようにして食べてもらうのか、食事計画を通して一緒に考えてみましょう。