こんにちは、戸板栄養士会です。
今回は、戸板女子短期大学卒業生の齋藤恵さん(平成7年度卒)より「高齢者福祉施設の栄養士の仕事」について
ご執筆いただきましたので、ご紹介させていただきます。
真心を大切にしている伝統のお食事作り
私は卒業後から高齢者施設で管理栄養士として勤めています。
高齢者施設にも直営や委託などありますが、私が勤めている施設は直営で、手作りの食事にこだわり、
伝統を受け継ぎ、だしは煮干しやかつお節、昆布から取るということを昔から行っています。
また、施設の生活でも季節を感じて頂ける様、旬のものをいち早くご用意する他、
季節の行事を多く取り入れることを大切にし、又食材は昔からなじみのある近隣の商店から納品して頂く等、
地域との繋がりも大切にしています。
高齢者のお食事のご紹介(一例)
行事食 ≪敬老お祝い御膳≫
・松茸御飯
・天婦羅(車海老、ズッキーニ、茄子)
・炊き合わせ(六角里芋、がんも、紅葉人参、絹さや)
・かぶと菊の甘酢
・くるみ和え(ほうれん草、くるみ、人参)
・かきたま汁
・香の物(生姜酢漬け)
・林檎と梨の紅白コンポート
敬老お祝い御膳は1年の中で大変楽しみにされている行事食です。
好評の松茸ご飯やかきたま汁は、かつお節や昆布からだしを取り、素材の風味を生かすようにしています。
≪パリオリンピック応援ランチ≫ ※パリの地図をモチーフにした手作りランチョマット
・とうもろこしとマッシュルームのピラフ
・ニース風サラダ(にんにくと粒マスタードのドレッシング)
・オニオングラタンスープ(粉チーズをまぶしたクルトン入り)
・チョコレートムース
日々の生活に楽しみを持って頂ける様、2024年夏に開催されたパリオリンピックの際には、
パリオリンピック応援ランチと題してフランスにちなんだ食事を用意しました。
高齢者福祉施設の管理栄養士の仕事はやりがいのある仕事です‼
現在は建物の老朽化に伴い、施設の建替を行っています。
新しい施設の厨房設計や機器の選定にも携わっています。
又、先々のことも考え、ニュークックチルへの取り組みも進めているところです。
私が入職してから、措置から介護保険制度へと変わり、契約の時代となりました。
栄養士業務も時代に合わせた内容へと変わりましたが、
今後も楽しくおいしい食事を第一にした献立作りを心掛けていきたいと思います。
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