こんにちは。戸板栄養士会です。
今回は、戸板栄養士会幹事 祭田志保美さんからおせち料理についてご紹介いたします。
新春をおせち料理で祝う
お正月は古来より、5節句の中で最も大事な行事とされ、今日もおせち料理で食卓を華やかにして新春を祝う風習は日本人が大切にしてきた食文化です。
高齢者施設でのおせち料理
私のおせち作りの始まりは学校を卒業し栄養士として高齢者福祉施設に就職したことがきっかけでした。
毎年新メニューにチャレンジし失敗を繰り返しながらも成功するとやりがいを感じ、レパートリーも増えていきました。
施設ではお正月三が日、利用者に手作りおせち料理を提供する事がモットーとされていました。
おせち作りは12月29日から31日にかけ準備をし、元日昼食のおせちは普段の食事と一変し、
色鮮やかな内朱塗りのお重にえびの姿煮、数の子、紅白なます、やつ頭煮物、梅花人参、松葉銀杏、干支かまぼこ、千草焼き、黒豆(ちょろぎ)を。
2日目はぶりの照り焼き、栗きんとん、菊花蕪、黒豆、筑前煮(鶏肉・ハス・牛蒡・人参干し椎茸、絹さや)、紅白かまぼこを。
3日目はわかさぎの甘露煮、伊達巻、お煮しめ(ハス、筍・高野豆腐・結びこんにゃく・梅花人参)、5色なます、白花豆甘煮を用意しました。
合わせて好評の祝雑煮、おみかんを添え、元日はお屠蘇でお祝いをしました。
おせち作りは年一度と慣れないこともあり手が掛かりますが、利用者がとても楽しみにされている為、職員一丸となり、おせち料理一つ一つに真心を込めて作ったものでした。
おせち料理の一例とおせちの言われも含め下記の通りご紹介します。
好評だったおせち料理の一例とおせちのいわれをご紹介
黒豆
黒豆には『まめに働き家族が元気に暮らせるように』という意味が込められています。
五色なます
五色なますには、『平和の願い』という意味が込められており、紅白は水引の色です。
フルーツきんとん
フルーツきんとんには、『金団と書くので、商売繁盛・金運を招く』という意味が込められています。
お煮物
煮物には、『蓮根は先が見通せるように、牛蒡は地中に細く長くしっかり根を張ることから縁起が良い」という意味が込められています。
サーモンのマリネ
サーモンは、『身の赤身が正月料理に彩の良く縁起の良い魚として重宝された』という諸説があります。
今回は5種類のレシピをご紹介しました。ぜひ来年のおせち作りにお役立ていただければ幸いです。
今年も残すところあとわずかになりました。どうぞよいお年をお迎えください。
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