2006年度3月号 「歩行 ⇒ 健康」
歩くことが少なくなると身体にどんな影響があるのでしょうか?
年齢は脚 からやってくるといわれるように、足腰が弱くなることから老化が始まります。足腰が弱体化すると、単なる心肺機能や筋力の低下だけでなく、病気にもなりか ねません。 逆転の発想をすると、歩くこと(歩行運動)は健康を維持・増進させるための方法の一つと考えることができます。
「歩行運動」とは
・手軽にできる運動
・全身の筋肉の60%から70%を活動させる全身運動
・太りすぎを防ぐ効果がある
歩行は長年かけて身につけた動作です。人それぞれ特徴(癖)があり、その日の体調や精神状態によっても姿勢が悪くなったり、さえない歩き方になったりします。それではどんな姿勢で歩いたらよいのでしょうか?
健康の維持・増進のために正しい姿勢で効果的な歩き方をしましょう。
<歩行時の姿勢>
・あごを軽く引く
・背筋を伸ばす(胸をはる)
・下腹を引き上げる(腹を引き締める)
・膝の関節の力を抜く
・体幹のインナーマッスル(腸腰筋、腹横筋)で中心軸をとる (深層筋を開発することで姿勢を安定させる)
・手足をリラックスさせる
・からだの一部が過剰に緊張することなく全身を連動させる
<効果的な歩き方>
・現在の体力にあわせる
・その日の体調に合わせる
・姿勢良く歩く
・歩く速さは普通の速さより少し速く(さっさと歩く)
・歩行中の脈拍数は安静時の1.5倍を目安にする
・目標(目的意識)をもって行う
・足に負担をかけない運動しやすい靴(ウォーキングシューズ)を使用する
【 体育研究室 中島悦子 】