こんにちは!学生ライターの濵地花歩です。
今回は、私が昨年5カ月間活動をおこなってきた学内産学連携企画、「お米でダイエットプロジェクト」の活動内容についてご紹介します!このプロジェクトは、「JA全農とやま」と連携し、先生方のご協力のもと、食物栄養科1年生の有志7名で行われました。
7月 プロジェクト始動
昨年7月、プロジェクトが始動しました。活動内容は、JA全農とやまが抱える課題解決と、自分たちの活動内容を発表するためのイベント等に参加することです。企画の説明会の際、企業の方から企画の目的や解決したい課題を提示されました。与えられた課題は二つ。「日本のお米の消費量アップ」と「無洗米とSDGsのつながりのアピール方法」です。
日本の食料自給率は世界に比べて低いですが、唯一お米は97%と自給率が高く、需要のほとんどを国内でまかなうことができています。富山県でも豊かな水資源により美味しいお米が生産されています。しかし、食文化の欧米化(小麦食)や糖質制限ダイエットの流行により、国内にお米が余ってしまっている状況だというのです。
お米の消費が復活すれば、フードマイレージの削減や、国内の農家さんを助けることにつながります。そこで私たち戸板生は「糖質制限ダイエットの流行による若者の米離れ」に着目し、お米を使ったダイエットレシピを考案することにしました。「お米を食べても痩せられる」ことを証明することで、若者の米離れを止められると考えたからです。
また、JA全農とやまではSDGsの取り組みとして、無洗米がSDGsにつながることを提唱しているので、SNSを活用した宣伝方法を考えることが課題として与えられました。無洗米のメリットは手間要らずで、簡単に調理できることが挙げられますが、研ぎ汁が出ないことが地球環境に良く、SDGsにつながるのだと教えていただきました。この取り組みを広めるため、SNSを有効活用して宣伝するための方法を考案することになりました。
私たちには10月に有楽町で行われるお米のイベントに参加し、活動内容を発表する機会が用意されました。それに向け、私たちプロジェクトメンバーは3チームに分かれ、チーム対抗という形で課題を解決するための案を持ち寄り、イベントに向けて準備を進めていきます。
課題解決のためのアイデア立案
まず1つ目のお米を使ったダイエットレシピの考案では、お米を使った既存のダイエットレシピである「マグマ」を、栄養価を高めつつさらに美味しくアレンジすることに決まりました。マグマは、ボディビルダーの方が考案した、お米と鶏むね肉、トマト缶を使ったダイエットレシピで、炊飯器を使って調理することが出来ます。お米を食べつつ痩せられる、今回の課題解決にぴったりの料理です。私たちは、栄養士を目指す学生としてさらにおいしくキレイに痩せられる「マグマ」に改良するため、アプリを使って元祖マグマの栄養価計算を計算し、足りない栄養素を補えるレシピを考案します。それぞれのチームがテーマを決めてレシピを考案し、各自で試作や改良を重ねたのち、9月のレシピ発表会でレシピグランプリを決定します(私のチームはイタリアンアレンジをすることになりました)。また、プロジェクト名の通り、一週間マグマを食べるとどれだけ痩せられるか検証するため、各自が考案したレシピでダイエットを行いました。
次に、2つ目の無洗米とSDGsに関するSNS宣伝活動については、Twitter、クックパッド、学校や企業のホームページを活用して発信するアイデアが出ました。宣伝方法が決まったところで、私たちは無洗米とSDGsのつながりについて企業に取り組みが一般の方たちにわかりやすく説明できるよう、各々さらに詳しく調べました。(私たちのチームは無洗米とSDGsのつながりについて、実験で検証を行ったものをホームページの記事にまとめました。こちらからご覧ください。)
8月の夏季休暇中も時間を作り、レシピの改良や試作、ダイエットの実行、SNSでの宣伝活動の打ち合わせなど、イベントに向けて何度も試行錯誤。各々納得するものを完成させました。(学生が考案したレシピはクックパッドに掲載しています。こちらのリンクよりご覧ください!)
9月 レシピグランプリ決定!
そして9月、学校に企業の方達をお招きし、完成レシピのグランプリ決定とダイエット結果報告を行う最終試食会が開かれました。
私たちのチームが考案した「効果実感イタリアンマグマ」は、私とチームメイトのダイエットの成果も評価され(理論値を上回るダイエットに成功しました!)、グランプリを受賞することができました。とても嬉しかったです!
また、この日は無洗米とSDGsの宣伝活動についても会議しました。最終的に利用することになったツールはTwitterです。Twitterでは無洗米とSDGsのつながりを簡潔にまとめた豆知識の発信とクイズの作成、よりたくさんの人に活動を知ってもらえるよう、富山米のプレゼント企画を実施することになりました。
10月 有楽町でのイベントに参加
最終試食会での話し合いから約1カ月後の10月15日、ついに有楽町イベントの日。プロジェクトメンバー全員が参加し、マグマレシピ、無洗米の魅力を紹介するプレゼン、富山米の配布を行いました。土曜日の有楽町は人通りが多くとても緊張しましたが、企業の抱える課題を解決するため、大勢の人に向けてお米の魅力を発信できて良かったです。このような大きな舞台で発表できる機会はなかなかありません。時間をかけて準備をしてきたこともあり、発表を成功させられたことは大きな自信になりました。
11月 集大成となる富山県でのイベントに参加
そして、11月26日、私たちレシピグランプリ優勝チームは富山県で行われるお米イベントに出張。このイベントでもお米の魅力を発信するため、マグマレシピとSDGs関する活動をプレゼンし、Twitterで行われる発信活動についてもご紹介しました。この産学連携企画の集大成となるイベントでの発表を無事終えることができたとき、大きな達成感と同時に、終わってしまう寂しさを感じました。これもすべて、私がこの企画に全力で向き合ってきた証拠だと思っています。また、私はこの日が人生初富山でした。この企画がなければ一生行くことがなかったかもしれません。街の人の温かさにも触れ、知らない街の魅力を知ることができました。
このプロジェクトで得たもの
私がこのプロジェクトに参加した理由は、大好きなお米を食べながらダイエットができるなら最高だな、やってみよう!という単純な好奇心でした。しかし、産学連携企画は自己完結で終わりではなく、自ら考えて行動することで課題を解決するという目的があり、責任が伴います。レシピ考案作業や度重なる試作改善、SDGsの取り組みについてどうPRしていくか、自分たちで一から考えそれを形にすることは膨大な時間と労力がかかると身をもって実感しました。私が最後までこのプロジェクトをやり遂げられたのは、チームメンバーやプロジェクトメンバー、企業の方々、先生方の支えがあってからこそです。同じゴールを目指して協力し合う仲間を持つことの大切さを学びました。そして、たくさんの失敗や経験を繰り返し、納得がいくまで向き合いやり遂げる力を養うことができ、このプロジェクトに参加でき良かったと胸を張って言えます。
戸板には、企業と連携し、学生同士で与えられた課題を解決していく産学連携企画が充実しています!企画参加メンバーは時にクラスや学科を超え、普通に授業を受けているだけでは関わることのない人たちと交流を深めることができます。また、実際に企業の方とお話しする機会もあるので、視野が広がったり、実際に社会に出た時に求められる人材について考えるきっかけにできると思います。授業外での活動もあり、スケジュール管理が大変だと思うこともありましたが、その分やり遂げた時の達成感は大きく、自信にもつながりました。
みなさんも、少しでも興味のある企画があれば積極的に参加することをおすすめします!
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戸板女子短期大学 入試・広報部 大和まで
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