服飾芸術科 授業レポート「マーケティング マネジメント論」

井上近子 教授

「マーケティング マネジメント論」で、ネイルサロンに勤務する本学の卒業生による「接客、顧客管理、SNSの活用」講義を開催しました

2024年6月3日(月)、服飾芸術科2年生の科目「マーケティング マネジメント論」で、株式会社tiktを経営している浜口アヤ先生、スタッフとして勤務している鈴木美玖さん、内藤理沙さんをお迎えし、「ネイルサロンにおける接客」、「顧客管理」、「SNSの活用方法」をテーマに講義を開催しました。鈴木さん、内藤さんは令和4年3月に本学の服飾芸術科を卒業した社会人2年目の先輩です。

鈴木さんと内藤さんによる講話では、「学生時代について・ネイリストになろうと思ったきっかけ」を中心に、現2年生が不安や疑問に感じている点、例えば、「ネイリストに資格は必要なのか」などについて、お話をしてくれました。

次に、ネイリストとして、「1日の業務の流れ」「接客で気をつけていること」「固定客を作るためのSNSの活用方法」「カルテを使用した顧客管理」など、日頃からビジネスとして怠ってはいけない内容を、現場に従事するスタッフならではの視点でお話いただきました。

SNSの活用方法では、浜口先生のディレクションのもと、自分のキャラクターを打ち出した投稿を心がけていることなど、学生にとってとても興味深い内容でした。また、リフレッシュ方法や今後のビジョンなど、社会人としての心構えも聞くことができました。

最後に、浜口先生から「なぜ、ネイルサロンを起業したのか」「経営や従業員教育で苦労したこと」など、マネジメントにおいて、最も興味のあるお話をしていただきました。

参加学生の感想

「先輩方は、本学在学中にアパレル業界でアルバイト、ウエディング業界でインターンシップ、そしてネイルの授業を履修された経験が就職につながっており、とても素敵だと思いました。また、未経験の段階から入社後の2年間で、ご自分が考えたデザインを自信をもってお客様に提案するまでに上達されており、これも練習を積み重ねた努力の成果であると、とても尊敬しました。」

「ネイリストでもアパレルでも美容室でも、カルテを活用して、お客様の顔と名前を一致させて覚えるということは、共通している大事な点だと実感しました。就活の際には、ブランドの雰囲気に合わせることが大切なように、自分のリピーターを増やすためには、自分の個性=プロデュースをしていくことが、重要であることを学びました。」

「先輩方の日々の努力がリピーターや新規客に繋がっていると感じました。現状の技術で満足するのではなく、さらなる技術の向上を目指している姿は尊敬します。とてもやりがいを感じながら働いている姿が想像でき、お話を聞くことができて良かったです。私も自分の好きなことや得意なことを更に磨けるように、日々の努力を惜しまずにしようと思いました。」

「自分のキャラクターがあることは、どの業界においても大切であることを学びました。個性があるからこそ、お客様も自分のことを知りたいと思えるようになることを理解しました。敬語の知識は必要不可欠ということをお聞きし、今からでもしっかり敬語を勉強したいと思います。お客様との会話を弾ませるためには、1つの質問から話の内容を広げることで、再来店に繋がっていくことを学びました。」

「浜口先生が起業された目的は、『教え子をプロとして本物にするため』というお話に感動しました。従業員の視覚を重要視されており、サロンに適したビジュアルにするため、入社後は美容院に連れていくとのこと、お二人の先輩方も、在学中の写真と比較して垢抜けておられ、先生のプロデュース力に驚きました。また、『あなたがたを見ている人は必ずいる』という先生のお話を聞いて、授業や課外活動をさらに頑張ろうという気持ちになりました。」

学生たちは、「社会に出てから役立つノウハウを交えた実践的な話」を熱心に聞き入っていました。就職活動に不安を抱える学生も多くいると思いますが、大学生活の中で日々の努力の積み重ねが大切であることに、改めて気づく機会となりました。

服飾芸術科学科長 井上近子

井上近子 教授

服飾芸術科

アパレル企業に約20年間勤務しておりました。仕事上において自己のスキルアップを図るため、販売士検定1級、ファッション販売能力検定1級、カラーコーディネーター検定1級を取得しました。ファッション小売業におけるマーケティングおよびマーチャンダイジング分野を研究しています。