戸板康二文庫
この文庫は、本学創立者戸板関子先生の孫にあたる方で、直木賞作家・演劇評論家であった故・戸板康二氏(1915-93)の蔵書から成り立っています。
戸板康二氏 プロフィール
1915年東京生まれで、慶應義塾大学卒業後、演劇雑誌の編集長等を務められ、1950年演劇評論家として独立、『わが歌 舞伎』『丸本歌舞伎』で戸川秋骨賞、『今日の歌舞伎』『劇場の椅子』で芸術選奨文部大臣賞を受賞。また、推理小説『團十郎切腹事件』で直木賞受賞後、作家 としても活躍され、エッセイ・俳句の世界でも健筆を振るわれました。1977年には芸術院賞を受賞し、1991年芸術院会員に選出されました。1993年 惜しくも逝去されましたが、さまざまな分野の著書は、没後刊行を含めて200冊近くに及んでいます。
戸板康二文庫の内容
文庫の内容は、総冊数約1万3000冊以上におよびます。主に演劇・文学・芸術・民俗学・日本史関係の図書が中心です。三 島由紀夫・瀬戸内晴美(寂聴)・石原慎太郎等の有名作家からの自筆署名入り寄贈本も多く所蔵しています。雑誌では『歌舞伎新報』『歌舞伎』等の貴重な専門 誌のほか、『朝日グラフ』『毎日グラフ』の全冊揃い等があります。また、『国立劇場上演台本集』や演劇の台本などもあります。文庫は、本学図書館の全蔵書 の一割にも当たり、その内容も極めて貴重なもので、本学にとって誇るべき大コレクションとなっています
戸板康二氏関連サイトリンク
アンダーソン文庫
故・大橋吉之輔氏(1924-93)蒐集による「シャーウッド・アンダーソン」関係の蔵書・資料類318点(洋書264点、和書54点)で、 1995年11月に開設しました。大学の紀要・雑誌・新聞に掲載されたものも蒐集されており、研究者にとって貴重な資料です。
シャーウッド・アンダーソン プロフィール
シャーウッド・アンダーソン(Sherwood Anderson,1876-1941)
アメリカの作家。従来のアメリカ文学には欠けていた心理的な複雑さを盛り込んだ作風で光彩を放った。 工業文明のもたらす人間精神の荒廃をとらえる作品は、D.H.ローレンスの文学との関連性をもっている。
出典: 『世界伝記大事典』ほるぷ出版
村岡實文庫
故・村岡實氏(1929-94)の所蔵資料が寄贈されたもので、1999年5月に開設しました。
村岡實氏は第一ホテルの支配人など第一線の現場で働いていた方で、『日本のホテル小史』(中央公論社・1981年) などの著作があります。
蔵書冊数は約2千5百冊。コレクションには歴史、食文化(長崎・オランダ・中国関係、古代食、幕末の洋食、 海軍食等)、ホテル関係等の図書があります。その他に東京オリンピック選手村や外国ホテルのメニュー等貴重な資料もあります。